「コンサルの選考にケース面接があるけど、何をすればいいの?」「対策本を読んだけど、本番で解ける気がしない…」
コンサル転職で、多くの人が最も不安に感じるのがケース面接です。
普段の仕事では出会わない問題が出るため、未経験の方ほど身構えてしまいますよね。
結論から言うと、ケース面接は「正解」を当てる試験ではなく、「考え方」を見る試験です。
解き方の型を知り、声に出して練習すれば、未経験でも十分に突破できます。
本記事では、ケース面接の種類と解き方、例題と回答例に加えて、面接官が実際にどこを見て評価しているかを解説します。
コンサル侍僕は27歳でメーカーからコンサルに転職し、現在は面接官として選考にも関わっています!面接する側から見た「通る人・落ちる人」の違いもお伝えします。
参考:メーカーからコンサルに27歳未経験で転職した方法【実体験】


コンサルのケース面接とは?
ケース面接とは、ビジネスの課題をその場で考え、面接官と議論しながら答えを導く形式の面接です。
コンサルの仕事は、答えのない課題に対して仮説を立て、筋道立てて解決策を考えることです。ケース面接は、その仕事の進め方を疑似的に再現し、入社後に活躍できる思考力があるかを確かめるために行われます。
出題形式は大きく分けて次の2つです。
| フェルミ推定 | ビジネスケース | |
|---|---|---|
| 問われること | 把握しにくい数字を論理的に見積もる | 売上向上などの課題に打ち手を考える |
| 例題 | 都内のカフェ1店舗の年間売上は? | そのカフェの売上を1.2倍にするには? |
| 主に見られる力 | 分解力・計算力 | 課題発見力・打ち手の具体性 |
フェルミ推定
フェルミ推定は、調べなければ分からない数字を、知っている情報を組み合わせて概算する問題です。
答えの数字そのものよりも、「どう分解したか」「各数字をどう置いたか」の筋の良さが評価されます。
ビジネスケース
ビジネスケースは、「売上を伸ばすには?」「新規事業に参入すべきか?」といった経営課題への打ち手を考える問題です。
フェルミ推定で市場規模を出してから、ビジネスケースに進む2段構えの出題もよくあります。



総合系ファームでも、ケース面接を課すところはあります。
「戦略系だけの話」と思わずに、最新の傾向については転職エージェントに確認し、必要であれば準備しておきましょう。
ケース面接で面接官が見ている3つのポイント


対策の前に、まずは面接官が何を評価しているのかを押さえておきましょう。結論から言うと、見ているのは次の3点です。
- 前提をそろえてから考えているか
- 考え方を構造的に説明できるか
- 指摘を受けて考えを修正できるか
① 前提をそろえてから考えているか
1つ目は、いきなり解き始めず、問題の前提を確認しているかです。
実際のプロジェクトでも、クライアントと前提がずれたまま進めると、どれだけ分析しても意味のない答えになってしまうからです。
例えば「カフェの売上」と言われたら、チェーン店か個人店か、駅前か住宅街か、テイクアウトを含むかなどを最初に確認します。
この一手間だけで、「仕事の進め方を分かっている人」という印象を与えられます。
② 考え方を構造的に説明できるか
2つ目は、答えに至るまでの考え方を、相手が追える形で説明できるかです。
コンサルの仕事はチームとクライアントへの説明の連続なので、頭の中で正しく考えられても、伝わらなければ価値にならないからです。
例えば「売上=客数×客単価に分けて、まず客数から考えます」と全体像を先に示してから細部に入ると、面接官は安心して聞くことができます。
結論や全体像を先に言うだけで、説明のわかりやすさは大きく変わります。
③ 指摘を受けて考えを修正できるか
3つ目は、面接官からの指摘や追加質問に、柔軟に対応できるかです。
ケース面接は議論の場であり、面接官はあえて反論や追加情報を投げて、一緒に働けるかどうかを見ているからです。
例えば「その客単価は高すぎない?」と言われたら、自分の数字に固執せず「ご指摘のとおり、ドリンク中心なら600円程度が妥当ですね」と根拠とともに修正できれば、むしろ評価は上がります。
指摘は減点ではなく、対応力を見せるチャンスだと考えましょう。



面接官の立場からすると、答えの数字の正確さよりも、③ができることが重要です。
面接官との議論自体を楽しむスタンスで臨めるとベストです。
ケース面接の解き方【基本の4ステップ】
ケース面接は、フェルミ推定でもビジネスケースでも、次の4ステップで進めるのが基本です。
- 前提を確認する:対象・期間・定義を面接官とすり合わせる(例:個人店か、テイクアウトを含むか)
- 構造に分解する:「売上=客数×客単価」のように、答えを出せる単位まで要素を分ける
- 数字を置く・仮説を立てる:各要素に根拠のある数字を置く、またはボトルネックの仮説を立てる
- 結論と示唆をまとめる:答えを述べたうえで「どこが一番効くか」「どこに不確実性があるか」まで話す
特に大事なのは、ステップ1と4です。多くの人は2と3の計算や分解に意識が向きがちですが、差がつくのは最初と最後です。
また、各ステップで考えていることは、黙らずに声に出して面接官と共有するのが鉄則です。沈黙が続くと、面接官はあなたの考え方を評価できません。



何に悩んでいるかを言語化しながら、1〜2分整理をするのは全く問題ありません。実際の仕事でもそういったケースは良くあります。
ケース面接の例題と回答例
ここからは、実際の例題で4ステップの使い方を見ていきましょう。2問は続きものになっています。
例題①(フェルミ推定)都内のカフェ1店舗の年間売上は?
ステップ1:前提を確認する
「チェーン店ではなく、駅近の個人経営のカフェ(席数30席程度、店内飲食のみ)と置いてよいでしょうか?」と確認します。
ステップ2:構造に分解する
年間売上 = 1日の客数 × 客単価 × 年間営業日数
1日の客数 = 席数 × 平均稼働率 ÷ 平均滞在時間 × 営業時間
ステップ3:数字を置く
| 要素 | 置いた数字 | 根拠 |
|---|---|---|
| 席数 | 30席 | 前提で確認 |
| 平均稼働率 | 50% | 昼は満席に近く、朝夕は空く |
| 平均滞在時間 | 1時間 | 休憩・打ち合わせ利用を想定 |
| 営業時間 | 10時間 | 9時〜19時 |
| 客単価 | 700円 | ドリンク+軽食の一部 |
| 年間営業日数 | 360日 | 年末年始のみ休業 |
1日の客数は「30席×50%÷1時間×10時間=150人」、1日の売上は「150人×700円=10.5万円」です。
ステップ4:結論と示唆をまとめる
「年間売上は10.5万円×360日で、約3,800万円と推定します。最も不確実なのは稼働率なので、時間帯別に分けると精度が上がります」とまとめます。
例題②(ビジネスケース)そのカフェの売上を1.2倍にするには?
ステップ1:前提を確認する
「期間は1年以内、大きな改装はしない前提でよいでしょうか?」と制約をすり合わせます。
ステップ2:構造に分解する
例題①と同じく「売上=客数×客単価」に分け、客数は「時間帯別の稼働率」、客単価は「1人あたり品数×単価」まで分解します。
ステップ3:仮説を立てる
例題①で稼働率を50%と置いたのは、昼は満席なのに、14〜17時や朝が空いていると考えたからです。つまり、ボトルネックは「空いている時間帯の客数」と「ドリンクだけで帰る人の多さ」だと仮説を立てます。
- 客数:14〜17時にケーキセットや作業利用向けの割引を出し、空いている時間帯の稼働率を上げる
- 客単価:ドリンク注文時にフードとのセットを提案し、1人あたりの品数を増やす
ステップ4:結論と示唆をまとめる
「客数と客単価をそれぞれ1割上げれば、1.1×1.1で約1.21倍になり目標を達成できます。改装が不要で、すぐ試せるセット提案から始めるのが現実的です」と、優先順位まで示して締めます。



例題②のように、フェルミ推定で置いた数字を打ち手の根拠に使えると、話に一貫性が出て評価がぐっと上がります。
ケース面接でよくある3つの失敗
面接官をしていて、評価を落としてしまう人には共通するパターンがあります。
黙って考え込んでしまう
最も多いのが、問題を聞いた直後に黙り込み、数分後に答えだけを話すパターンです。
ケース面接で評価されるのは考え方なので、途中経過を共有しないと、正しい答えでも評価のしようがありません。考えるときは「〜の観点から整理します」と声に出しながら進めましょう。
暗記した型に無理やり当てはめる
対策本で覚えたフレームワークを、問題に合わないのにそのまま使ってしまうケースです。
例えば「3C分析で考えます」と始めても、問われているのが店舗の稼働率なら的外れになります。型は使うものであって、当てはめるものではありません。
指摘に反論し続ける・固まってしまう
面接官の「本当にそう?」という問いかけに対して、自分の数字を守ろうと反論を重ねたり、逆に頭が真っ白になってしまったりするパターンです。
先ほど解説したとおり、指摘への対応はむしろ評価のチャンスです。「ご指摘を踏まえると〜ですね」と一度受け止めてから修正するクセをつけておきましょう。



3つとも、本番で緊張すると誰でもやりがちです。頭で分かっていても、練習していないとできないのがケース面接の難しいところです。
ケース面接の効果的な対策方法


ケース面接の対策は、次の3段階で進めるのがおすすめです。
対策本で型を覚える
まずは対策本で、フェルミ推定の分解の仕方や、ビジネスケースの考え方の型をインプットしましょう。
型を知らないまま練習しても、毎回ゼロから考えることになり、上達に時間がかかるからです。1〜2冊を繰り返し読めば十分です。
→ 参考:ITコンサル転職者の対策本 厳選3選【これだけでOK】
声に出して時間を計って解く
型を覚えたら、本の例題を声に出しながら、1問15〜20分を目安に解いてみましょう。
頭の中で解くのと、話しながら解くのとでは難しさがまったく違います。スマホで録音して聞き直すと、説明が分かりにくい箇所や「えーと」が多い箇所に気づけます。
元コンサルとの模擬面接で練習する
最後に欠かせないのが、面接官役の相手との模擬面接です。
ケース面接で差がつく「指摘への対応力」は、一人では練習できないからです。また、自分の回答が合格水準にあるかどうかも、選考を知っている人でなければ判断できません。
そこでおすすめなのが、コンサル特化の転職エージェントの模擬面接を活用することです。
中でもコンサル特化転職エージェントMyVisionは、元コンサルのアドバイザーによるケース面接対策に力を入れており、未経験からの転職支援実績も豊富です。



僕も転職のときはエージェントに面接対策をお願いしていました。本番前に一度でも「詰められる経験」をしておくと、当日の落ち着き方がまったく違います。
ケース面接のよくある質問
ケース面接について、よく寄せられる質問にお答えします。
ケース面接の対策期間はどれくらい必要?
目安は1〜2か月です。最初の2〜3週間で対策本の型をインプットし、残りの期間で声に出す練習と模擬面接を繰り返すのがおすすめです。仕事をしながらでも、1日30分〜1時間の練習を続ければ十分間に合います。
計算を間違えたら不合格になる?
計算ミスだけで不合格になることはほとんどありません。ただし、桁を大きく間違えたまま気づかないと「数字の感覚がない」と見られることがあります。最後に「1日10万円なら妥当そうです」のように、答えの大きさを確かめる一言を入れましょう。
オンライン面接のときの注意点は?
オンラインでは、手元のメモが面接官に見えないため、分解した構造を口頭で丁寧に伝えることがより重要になります。「売上を客数と客単価の2つに分けます」と、全体像を先に言葉で示すことを意識しましょう。
まとめ:ケース面接は「型」と「練習量」で突破できる


ケース面接で面接官が見ているのは、次の3点です。
・前提をそろえてから考えているか
・考え方を構造的に説明できるか
・指摘を受けて考えを修正できるか
解き方は「前提確認→構造化→数字・仮説→結論と示唆」の4ステップが基本です。型を覚えたうえで、声に出す練習と模擬面接を重ねれば、未経験でも十分に突破できます。



ケース面接は、才能よりも準備の量で差がつく選考です。苦手意識がある人ほど、早めに対策を始めてくださいね!
ひとりで練習するのが不安な方は、コンサル特化の転職エージェントで模擬面接を受けるのが近道です。
特に、僕も実際に使ったMyVisionは、元コンサルのアドバイザーがケース面接対策をしてくれます↓












