「コンサルってどうしてエンジニアから嫌われるのだろう」、「実際の現場ではバチバチなの?」
IT業界では、しばしばエンジニアとコンサルの間に微妙な溝が生まれることがあります。
実態として、コンサルに対して不満や違和感を抱いているエンジニアは少なくありません。
なぜエンジニアはコンサルを敬遠しがちなのか?
本記事で詳しく解説します。

僕自身、27歳の時にITコンサルに転職しました。その時に辛かったリアルな体験談は以下の記事にまとめています↓
参考:コンサルの未経験中途はきつい?辛い?【27歳でコンサルになった僕が解説】


エンジニアがコンサルを嫌いな理由3選


エンジニアがコンサルに対して苦手意識を持つ理由として、以下が挙げられます。
- 後工程を無視した要件定義をするから
- 難しいビジネス用語を使うから
- 高収入だから
後工程を無視した要件定義をするから
システムを開発する際には、コンサルが上流工程と言われる要件定義を行い、それ以降の実際の開発をエンジニアが行うことがあります。
この時にコンサルが後工程を無視した要件定義をしてしまうと、エンジニアの大きな不満になります。
開発の実状やリソースを無視した要件は、現場に大きな負担をかけます。
例えば要件が増えたことで、エンジニアのタスクのリストがいっきに何倍にも増えることがあります。
でも、その機能にどれだけ工数がかかるか。技術的にどれほど難しいか。
そういった部分はスルーされがちです。
無理なスケジュールや仕様を前に、「なんでこんな要件なんだ?」と戸惑うエンジニアも少なくありません。
もちろん、コンサル側にも「クライアントの希望を叶えたい」という事情はあります。
ただ、現場のエンジニアの感覚を置き去りにしてしまうと、決してうまくはいきません。
難しいビジネス用語を使うから
コンサルはやたらと難しいビジネス用語を使うことがあります。
どれだけ内容がよくても、カタカナ語や横文字がズラッと並ぶと頭にスッと入ってきません。
現場のエンジニアからすれば、「なんでそんな言葉を選ぶの?」とモヤッとします。
たとえば、「クロスアサインでシナジーを最大化しましょう」、「インパクトのあるアウトカムを意識してください」、みたいな感じです。
エンジニアが求めているのは、シンプルで実践的な説明。
日々の業務に落とし込めない話をされても、エンジニアとしては不満がつのるだけなのです。
高収入だから
コンサルが高収入なのも、エンジニアがコンサルを嫌う理由の1つです。
同じプロジェクトに関わっているのに、「成果の割に給料に差がありすぎる」と感じる人もいます。
実際、コンサルの給料はエンジニアより高いケースが多いです。
その結果、「汗をかいているのは現場なのに、報酬も持っていかれるのはコンサルなのか…」と不公平感が生まれやすいのです。
エンジニアに嫌われないコンサルの特徴


エンジニアに嫌われないコンサルには、以下のような特徴があります。
- 技術的な理解が深い
- 現場目線で寄り添ってくれる
- 調整力が高い
技術的な理解が深い
技術に強いコンサルは、エンジニアから信頼されやすいです。
現場の苦労やエンジニアの視点を理解してくれる存在がいると、プロジェクトもスムーズに進みます。
システム設計やインフラの制約など、技術的な背景をちゃんと理解している。そんなコンサルなら、打ち合わせのやりとりもスッと進みます。
たとえば、「このAPI実装は難しいかと思いますが、仕様をこう変えたらどうでしょうか?」と提案してくれるコンサルもいます。
理想論でなく、かかる工数や実装の大変さも分かった上で会話ができる。
そんなコンサルはエンジニアからの納得を得やすいです。
現場目線で寄り添ってくれる
現場目線で寄り添ってくれるコンサルは、エンジニアから信頼されます。
開発チームと同じ目線で、具体的な課題や悩みに本気で向き合ってくれるからです。
技術だけでなく、現場の雰囲気や開発フローまでしっかり把握している。
例えば要件定義の途中で仕様変更が出たときも「このタイミングでの変更は現場の負担になる」と仕切ってくれます。
また開発の工程にも伴走して寄り添ってくれて、コミュニケーションもこまめに取ってくれる。
そんな誠実なコンサルの姿勢は、チームの士気やモチベーションをグッと上げてくれます。
調整力が高い
調整力の高いコンサルは、エンジニアからも信頼されやすいです。
顧客から実現が難しい要望が出たときに、現実的な落としどころを一緒に考えてくれるからです。
ただ指示を出すだけではなく、「どうすれば無理なく進められるか」を一緒に考えてくれる。
プロジェクト全体の成功を見据えたコンサルのあるべき姿です。
例えばスケジュールや技術的な制約がある中で、「要件は満たしたい。でも全部は無理かもしれない」となった場面。
優秀なコンサルは、どの機能が本当に必要で、どこを後回しにできるか、関係者を集めて整理してくれます。
そのうえで、開発チームとクライアントの両方が納得できる着地点を提案してくれる。まさに架け橋です。
理想と現実のギャップを埋めてくれるコンサルは、現場のエンジニアからも信頼されるのです。
ITコンサルに転職する方法


エンジニアと共に働くITコンサルに転職したい人が、押さえておきたいポイントをご紹介します。
- コンサル特化の転職エージェントを使う
- 自分に合ったコンサル会社を調査
- エンジニアとしてのスキルをアピールする
コンサル特化の転職エージェントを使う
現在ではほとんどの転職者が利用している「転職エージェントサービス」。
求人紹介から選考対策、最終的な企業との年収交渉までを全て無料でサポートしてくれる便利なサービスです。
そしてここ数年「コンサル特化の転職エージェント」が人気を集めています。
大手コンサル会社と強いコネクションを有しており、隠れた優良求人を多数持っています。
またアドバイザーが各コンサル会社の実態を熟知しているため、本当に自分に合った会社や部署を紹介してくれるのが特徴です。
人気のコンサル特化エージェントサービスは以下です。



僕も実際にMyVisionを使ってみましたが、担当者がコンサル業界にとても詳しく、かなり助かりました!
参考:MyVision(マイビジョン)を僕が使った体験談!コンサル特化転職エージェントの評判は?


コンサルへの転職を本気で考えるなら、必ずご利用いただくことをおすすめします。
自分に合ったコンサル会社を調査
自分に合ったコンサル会社を選ぶことは、転職で失敗しないためにとても大切です。
コンサル会社によって、求められる働き方や社風がガラッと違うからです。
IT業界の調査をメインで扱うところもあれば、大型のシステム開発を多くになっている会社もあります。
また休日も関係なくガンガン働くところもあれば、ライフワークバランスを重視している会社もあります。
具体的には以下で確認するのがよいでしょう。
- 口コミサイト
- OB・OG訪問
- 説明会等のイベント
中でもOB・OG訪問ができると最もリアルな実態を聞けます。
給与や労働条件だけでなく、「長くやりがいを持って働けるか」を見極めることが後悔しない転職につながります。
エンジニアとしてのスキルをアピールする
エンジニアからコンサルへの転職を目指すなら、自分のスキルはしっかりアピールしたいところです。
ITのスキルや経験は、コンサルの現場でも大きな武器になります。
多くのコンサル会社がIT案件に力を入れており、現場で必要とされる専門知識や実装経験を持つ人は、高く評価されやすいのです。
また要件定義・設計・プログラミングのような開発面の経験だけでなく、プロジェクトマネジメントやチームリーダーとしての経験も大きな強みになります。
「自分はコンサル未経験は不利かも…」と悩む必要はありません。
むしろ、開発経験があるエンジニア出身者は、ITコンサル会社では高く評価されることが多いです。
エンジニアによるコンサル嫌いに関するよくある質問
コンサルに関するよくある質問にお答えします。
コンサルが一般的に嫌われている理由は?
主な理由としては、役に立たない、中身がない、最近増えすぎ、といった意見がみられます。実際にコンサルとして働いてみるとそんなことはないと分かるので、あまり気にしなくていいでしょう。
ITコンサルとSIerの違いは?
どちらも上流工程を行うなど似ている面もありますが、働き方や必要なスキル、年収面などに違いがあります。
コンサルはやりがいがない?
やりがいがないと言われる理由としては、アドバイスしかしない、地味な作業が多いことなどが挙げられます。ただ実際には顧客から直接感謝してもらえるなど、やりがいが持てる仕事だと感じています。
まとめ:エンジニアがコンサルを嫌いな状況は解消できる!


本記事では、エンジニアがコンサルを嫌いな理由や、嫌われないコンサルの特徴、ITコンサルに転職する方法などについて解説しました。
コンサルには向き不向きがありますが、エンジニアでの経験も活かせる魅力的な職業です。
気になって人は、ぜひキャリアの選択肢として検討してみていただければと思います。



僕自身27歳の時に完全未経験でメーカーからコンサルに転職しました。その時に使った転職の実践テクニックを以下の記事で公開してます↓
参考:メーカーからコンサルに27歳未経験で転職した方法【実体験】

