「コンサルって偉そう」、「なんで上から目線に感じるんだろ…?」
プロのコンサルタントは、多くの企業を経営方針をアドバイスするなど重要な役割を担っています。
一方でコンサルはしばしば「偉そう」と言われます。
なぜコンサルは偉そうに見えるのか?
そして偉そうに見えないようにするにはどうすればいいのか?
詳しく解説します。
僕自身27歳の時にコンサルに転職してみて、初めて実態がわかりました。コンサルの実態については以下の記事で解説しています。
参考:中途でコンサルは辛い?【27歳でコンサルになった僕が解説】
コンサルは偉そう?上から目線に聞こえる理由
コンサルが偉そうに聞こえる理由は以下です。
- 顧客が知らない知識をひけらかす
- 難しい言葉を使う
- 言いっぱなしで自分ではやらない
顧客が知らない知識をひけらかす
顧客が知らない新たな知識を提供することは、コンサルの価値の1つです。
ただ周囲からは、その行為がマウントを取っているように見えることもあります。
もちろん、顧客自身がそのような感情を抱いていなければ問題ありません。
コンサルが丁寧に、相手のことを思って説明している分には、そのようなことにはならないでしょう。
難しい言葉を使う
コンサルといえば、難しい言葉を使う。
そんなイメージもあるかと思います。
難しい言葉を使いすぎると、偉そうに見えることがあります。
例えば、「シナジー」や「パラダイムシフト」など、普段使わないビジネス用語を多用するのはNGです。
特定の業界の人には馴染みがあるかもしれませんが、一般の人には理解しづらいです。
その結果、相手との距離感が生まれてしまうのです。
また難しい言葉を使うことで、自分が知識を持っていることを誇示しているように感じさせてしまうこともあります。
コミュニケーションの目的は、相手に理解してもらうことです。
難しい言葉を使わず、どのようにすれば相手に伝わるか、最優先に考えましょう。
言いっぱなしで自分ではやらない
コンサルは人に適切なアドバイスするのが仕事です。
ただ、それがゆえに「偉そうなのに自分では何もやらない」と言われることもあります。
例えば、コンサルが最先端技術を用いた工場の効率化プランを立てたとします。
本来であれば、その後のプランの実行が肝になるわけですが、プロジェクトによってはプランを立てて終わりというケースもあります。
このようなコンサルの仕事ぶりを見て、「コンサルは口だけ」という人がいるのです。
ただプロジェクトによっては、実際に実行支援まで行うこともあるため、必ずしも適切な表現ではありません。
偉そうなコンサルにならないための注意点
偉そうなコンサルにならないためには、以下の点に注意が必要です。
- 自分事として語る
- 相手の思いを尊重する
- 相手に合わせた会話をする
自分事として語る
コンサルが自分事として語ることは非常に重要です。
第三者としてではなく、顧客と同じ目線で取り組んでいることを示すことで信頼が生まれます。
ただ知識をひけらかすのではなく、「一緒にチャレンジしましょう!」と同じチームとして取り組んでいることを示します。
そうすることで、本気で自分のことを考えてくれている、と認識してもらえます。
単なるアドバイザーでなく、パートナーとなることが、コンサルとして成功する秘訣です。
相手の思いを尊重する
コンサルは相手の思いを尊重することが必要です。
コンサルの役割は、顧客の課題を解決すること。
相手が何に不安を抱き、どのように考えているか、深く理解する必要があります。
例えば、顧客が経営戦略に悩んでいるとします。
このときにコンサルがすべきことは、理想論を語るだけではありません。
経営層にヒアリングを行い、一人ひとりの思いを聞き出す方が有効な場合もあります。
相手の思いを尊重することで、コンサルのアドバイスはより効果的になります。
相手に合わせた会話をする
上から目線と思われないためには、相手に合わせた会話をすることが必要です。
相手の立場や知識に合わせた言葉を選ぶことで、コミュニケーションが円滑になります。
具体的には、専門用語を多用すると相手にストレスを与えることがあります。
「バックキャスト」、「ボラティリティ」など、普段使わない言葉はできるだけ避けましょう。
どうすれば相手に理解してもらえるか。
その点を意識することで、アドバイスを受け入れてもらえるようになります。
本物のコンサルの見分け方
信頼できる本物のコンサルの見分ける方法は以下です。
- 支援実績が豊富
- 質問への回答が的確
- 知らないことを素直に認める
支援実績が豊富
支援実績は何よりの証明です。
大規模もしくは難易度が高いプロジェクトの支援経験あれば、確かな実力を持っていると考えられます。
例えば、企業の売上を倍増させた実績、コスト削減の具体的な手法など。
具体的な支援事例を説明できるコンサルを選びましょう。
実績が少ない優秀な若手コンサルも中にはいますが、基本的には実績が多い方がリスクは低いです。
質問への回答が的確
こちらからの質問に的確に回答できるかどうかは、見極めポイントになります。
的確な回答は、深い知識と実践経験を持っている証です。
例えば「○○な場合はどのように対処するといいですか?」というように、さまざまな質問を投げかけてみましょう。
曖昧な返答や一般論に終始する場合は、コンサルとしての能力が不足している可能性があります。
知らないことを素直に認める
質問に的確に答えることと同じくらい、知らないことを認めることは重要です。
なぜなら、嘘をつかない誠実さは、その後の信頼関係の構築に関わるからです。
例えばコンサルが担当する領域外の質問が来たとします。
そんなときに、
「そのような内容に直接携わったことはありませんが、〜〜だと考えられます。」
というように、自分が知らないことを認めた上で、自分なりの意見をするのが真のコンサルです。
「知らないことを認めるのは、プロじゃないのでは?」と思う人もいるかもしれません。
ただ、コンサルも人です。
知らないことを素直に認めつつ、それを補うために努力する姿勢こそが、真のプロフェッショナルの姿と言えます。
偉そうなコンサルに関するよくある質問
コンサルに関するよくある質問にお答えします。
偉そうなコンサルに当たったらどうすればいい?
相性が悪い、偉そうなコンサルに当たったら、その上司にその旨を伝えればOKです。そうすれば担当者を交代したり、対応を改善するなど、何かしらの対応を行ってくれるはずです。
コンサルが自ら経営しないのはなぜ?
コンサルがアドバイスだけして、自ら経営しない理由はいくつかあります。自分達で経営するには、それなりの資本や準備が必要です。また製造業などであれば、材料費の高騰や在庫などさまざまな事業上のリスクが生じます。そのため、コンサルはあえてアドバイスすることに特化してビジネスを行っているのです。
まとめ:上から目線の偉そうなコンサルにならないよう注意
本記事では、コンサルが偉そうに聞こえる理由や、偉そうなコンサルにならないための注意点、本物のコンサルの見分け方などについて解説しました。
コンサルは偉そうに見えることもありますが、実際に企業のためになっている、意義のある職業です。
コンサルとして働く魅力もたくさんあるので、興味がある人はぜひ転職先の候補にしてみていただければと思います。
僕が27歳の時に未経験でコンサルに転職した方法は以下の記事で解説しています。
参考:27歳未経験でメーカーからコンサルに転職した方法【実体験】